Q&A

養子縁組をすると相続税の節税になると聞いたことがありますが、本当でしょうか。

 民法上は養子の数に制限はありませんが、相続税法上は一定の規制があります。すなわち、相続税の計算の際に認められる養子の数は、被相続人に実子がいる場合は1人、実子がない場合は2人までとしています。
これは、相続税の計算の際に基礎控除を増やすために、孫などを何人も養子にして節税することを制限するためです。
尚、孫(※代襲相続する孫を除く)を養子にしていた場合、孫の相続税が2割加算されます。孫を養子にすれば1代とばして財産を相続させることができるので、このルールが設けられています。
(※代襲相続:相続のときに既に子が死亡していて、その子の代わりに孫が相続人になること)


相続税の申告期限までに遺産分割が決まらないのですが申告しなければいけないのでしょうか?

遺産分割が決まっていない場合でも、遺産が基礎控除額を超える場合には相続税の申告が必要です。
分割が決まっていない場合には受けられない特例などがあり、相続税を多く払う場合があります。
その後、遺産分割が決まってから申告をすれば、その多く払った分の相続税は還付を受けることができます。

妻と息子だけでなく、長男の嫁にも遺産を残してあげることはできますか?

遺言によって、相続人以外の個人や法人に財産を遺贈することができます。

行方不明の相続人がいて遺産の分割ができないのですが?

相続人中に行方不明の人がいて遺産分割ができないときは、家庭裁判所にその行方不明の相続人の財産管理人の選任を申立てることができます。その選任された不在者財産管理人と遺産分割の協議を行い分割することができます。

私は妊娠3ヵ月で、夫は癌で入院しています。万一、出産前に主人が死亡したら、おなかの子供は相続人となるのでしょうか?

胎児はご主人の子として、相続人となります。
また、ご主人の父上がご健在でしたら、胎児はご主人の父上の相続については、代襲相続人となります。

相続時における『寄与分』とはなんでしょうか?

『寄与分』制度は、昭和55年に導入された規定であり、共同相続人間の公平をはかることを
目的としたものです。
本来、承継するべき相続分とは別に、被相続人(亡くなった方)の遺産の中から、その貢献度を考慮した
相当額の財産取得を認めるという制度です。
尚、『寄与分』を主張できるのは相続人にかぎられ、内縁の妻や事実上の養子、相続放棄した者、相続欠格者
及び廃除された者などは、どんなに貢献していたとしても、寄与分を主張することはできません。
≪『寄与分』の条件 ≫
  共同相続人であること
  被相続人の財産維持・増加があること
  特別の寄与であること
   ※ 単に子が親の面倒をみたというだけでは特別の寄与≠ェあったとはみなされません。

内縁の妻にも相続する権利はありますか?

内縁の妻には相続権はありません。ただし、他に相続人がいない場合は家庭裁判所に申し立てを行うことにより、特別縁故者として、財産の一部を取得することはできます。また、残された財産が内縁の妻の協力により取得したものであれば、2人の共有財産としてあなたの持ち分が認められる場合もあります。

遺産のうち、どのように遺産分割するか協議が整った部分だけ、先に名義変更など行うことは可能でしょうか?

相続人は遺産をどのように分割するかの権限を持っているため、協議が整った部分だけで名義変更を行うことは可能です。但し、一部分割をすることが相続人間の公平を害するような場合には遺産の一部分割は無効となる
ことがあります。
基本的には一部分割するごとに遺産分割協議書を作成しておくほうが後々の紛争防止となります。

父が亡くなったことを知らず、半年ほど経ってから全く身に覚えのない債権者から相続人である私に支払いを求める通知がきました。この場合相続放棄はできないのでしょうか?

民法第915条では相続放棄は『相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内(熟慮期間内)にしなければならない』とあります。
尚、この3ヶ月以内の熟慮期間について、判例によれば『相続人が相続財産の全部若しくは一部の存在を認識した時又は通常これを認識しうべかりし時から起算するのが相当である』とありますので、あなたの場合、相続放棄が認められる可能性があります。

遺産のうち、協議が整った部分だけ先に名義変更等行うことは可能でしょうか?

相続が発生した後は、遺産の調査を完了し、その全部を一度に分割するのが合理的といえますが、相続発生後は、遺産は相続人の共有状態になりますから、相続人全員が合意するならば、分割を1回にするのか、複数回にするのか、民法上も特別な理由がない限り、一部分割ができることを認めています。
ただ、残部の遺産を分割する場面が将来必ず来ます。その残部分割との関係で公平を害する場合には、遺産の一部分割は無効となることがあります。
基本的には一部分割をする毎に遺産分割協議書を作成しておくことが、後の紛争予防になると思われます。

夫が亡くなり、残された子供と私で遺産分割協議を行いましたが、先日、夫の書斎から遺言らしきものが、新たに見つかりました。この場合、先に成立した遺産分割協議書は無効になるのでしょうか?

被相続人が遺言を残している場合は、その遺言内容が優先されます。遺言の存在を知らないで遺産分割の協議が成立したとしても、遺言に反する部分は無効となります。遺言に遺贈や認知の指示等がある場合、協議分割は無効となり、再分割することになります。
ただ、必ずやり直しをしなければならないわけではありません。
相続人や遺言で遺贈を受けた者が遺言の内容を確認した上でやり直しをしないことに同意していれば、以前協議した内容のままで構いません。
尚、故人が第三者へ遺贈する旨の遺言を残していた場合は、遺言の内容に従わなければなりませんが、その第三者が遺贈を放棄するなどした場合には、相続人全員の同意があれば遺言を無視して前の協議が認められことができます。






遺産分割協議で、私が譲り受けることとなった物件について、今になって相続人の一人が「あの話はなかったことにしてもらいたい」と移転登記手続きに協力してもらえません。
どうしたらよいのでしょうか?

一度成立した遺産分割協議は、法的に有効な分割協議で合意した内容であれば、やり直しはできません。
(但し、共同相続人全員で合意を得て、解除した上、改めて全部・一部の分割協議をやり直すことは可能ですが、遺産分割のやり直しは、税務上では遺産分割ではなく、譲渡等として課税されます)
この場合は、その相続人に登記の手続きに協力してくれるよう説得をしてください。
どうしても応じないようでしたら、家庭裁判所に調停あるいは審判の申し立てを行うか、訴訟という方法もあります。尚、遺産分割協議書が法的に有効なものであれば、時間は短期間ですむかと思われます。

この度、母が亡くなりました(父はすでに他界)、母の遺産は自宅と預金が少々です。相続人は私も含めて子供3人です。法定相続通りに分けたいと思っていますが、この自宅はどのように分けたらよいでしょうか?

難しい問題ですが、よくあるケースですね。
不動産の分割方法には、
@現物分割 A共有分割 B換価分割 C代償分割
などの方法があります。
 相続して3人が売却する予定なら換価分割として売却金から諸経費を支払った上で均分に分けたら良いと思います。
 3人のうち1人が取得したい(住むか、貸すか)という希望なら、取得しない2人に対し代償金を支払い所有することになります。代償金は時価に換算した対価を支払うことになります。

自筆証書遺言を作成しようと思っています。どんなことに注意をすれば良いでしょうか、教えてください。

自筆証書遺言の必須項目は、全文自筆で書くこと、日付入れること、遺言者が署名して押印することです。特に注意する点は、不動産は登記簿謄本などを見て正確に書くこと、金融資産(預貯金・株式等)は、金融機関名と支店名を入れて作成します。なお、遺言書の通りに手続きをする人(執行者という)を決めておくこと、なぜこの遺言書を作成したか、遺言者の意志を書いておく(付言という)ことも大切なことです。

最近、エンディングノートを作成する人が増えていると聞きました。エンディングノートとはどのようなものですか?



遺言などと異なり、特に法律的な拘束力などはありません。
自分の生い立ちや経歴、また生前、万一不治の病に罹った時は、延命装置は付けないで欲しい、葬儀は家族葬でなど、終末期の自分の意思をしたためておくものと考えてください。子供や孫、世話になった友人への人生の伝言板といえるものを作っておこうと言う人が増えています。「私の履歴ノート」「終活ノート」「老前整理ノート」などたくさんのエンディングノートのひな形本が市販されています。

この度の相続税法の改正により相続税がかかる人が大幅に増加すると聞きましたが、その理由を教えてください。

今回の大きな税制改正のポイントは、基礎控除の大幅な(40%)減額です。例えば・・・
現在の基礎控除額は・・・
5000万円+(法定相続人の数×1000万円)ですが、
改正後の基礎控除額は・・・3000万円+(法定相続人の数×600万円)となります。相続人が奥さんと子供3人ですと、
現在は・・・5000万円+4000万円=9000万円ですが、
改正後は・・3000万円+2400万円=5400万円しか控除されません。この改正は平成27年1月1日以降相続が発生した場合が対象です。

父が持っていたゴルフの会員権も相続税の対象になるのでしょうか?

ゴルフ会員権も相続税の課税対象になります。  
評価額は、取引相場のあるものについては、亡くなった日の取引価格(相場)の70%に相当する金額によって評価します。

ご相談は、お気軽にどうぞ。

03-5693-2701